候補者にとって、どんなに自分がやりたいと思う仕事内容であったとしても、会社の情報がほとんどわからないとすれば、恐らく誰でも入社をためらうのではないでしょうか。自分が入ろうとする(or入りたい)会社の情報は、どんな些細なことでも知りたいと思うのが普通でしょう。
しかしながら企業の情報というものは、中身によっては公開できないものがあるのは当然です。株主との関係などで仕方のない部分もあり、それは皆様もよくご存知だと思います。
ですから、どうしても公開できない情報について候補者から質問があった場合は、正々堂々と「申し訳ありませんが、それについては○○○といった理由から、お教えできないんですよ。」と答えれば良いのです。
それを「ちょっとわからないですね…」という風に答えてしまうと、「そんなことも知らないの?」「教えたくないのかなぁ…」といったようなマイナス・イメージを候補者に抱かせてしまいます。
例えば、候補者が興味を持つ情報のひとつとして“離職率”というものがありますが、ある企業では、選考中の候補者から「御社の離職率はどのくらいですか?」という質問を受けて、人事担当者は「調べていないので、わからないですね。」と答えたそうです(実際、調べていなかったのですが)。それを聞いて、質問した当の候補者は「“知らない”と言ってるけど、本当は言いたくないから隠しているんじゃないのか…?」という印象を持ってしまいました。
このように、「教えられない」情報があるのは仕方のないこと。しかし、「知らない」情報はないように、皆様も心掛けるようにしましょう。
今から入社しようとする会社の離職率が気になるのは、誰しも同じです。ただ、大切なのは「率」ではありません。ある会社に内定中のAさんこだわった質問は、「辞められる方の転職理由はなんですか? 辞められたときの送別会の雰囲気とかってどうでしたか?」
Aさんのこだわりは、「辞め方」でした。例え辞める人が多くても、お客さんに引き抜かれるとか新規事業の立ち上げといった前向きな理由なのであれば率は問題ないというのが彼の理屈。盛大に送別会を開いてもらえるなら、その後の人間関係も良好で問題なしというわけです。これらの情報収集を果たしたAさん、心穏やかに新天地に臨んでいきました。
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