業務の引き継ぎを済ませた後に前任者が会社を辞めていく、というのはよくある話ですが、まだ面接の段階で、応募者がその前任者と二人きりで会えるというのは、そうそうあることではありません。Tさんは「どんな会社なのか辞める本人から聞くのが一番!」という考え方の企業に応募したことから、その珍しい体験をすることになったひとり。同じ目線を持つ、しかも辞めていく社員から内情を聞いたことで、Tさんは転職をどう決意していったのでしょうか?
半導体関連のセールスエンジニアをしている私は、中堅の国内系商社と、同規模の外資系商社に同時期に応募をしており、どちらかを第一志望に決めなければならない選択の時期を迎えていました。しかし決定打がなく、両社ともに最終面接という時を迎えてしまったのでした。しかし、この最終面接で2社の圧倒的な違いを知ることができ、1社に入社の決意を固めることができたのです。
まず、最初に面接に出向いた国内系商社は、決裁権を持つ事業部長クラスの方が登場されたようで“我が社の今後の事業戦略について”熱く熱く語りました。もう私を採用してくださることが決定していたのか、特に何かを質問されることもなく、『一緒に頑張っていかないか』という姿勢を全面に出してくださいました。
一方、その数日後に伺った外資系企業はというと、面接ではなく私と入れ代わりに会社を退職するという人物との面談をセッティングしていたのです。その人物が辞めるから求人することになり私が応募した、その大本の人物との面談をです。
私は日系企業に勤務する者なので、外資のそのあけっぴろげなやり方に最初は驚きました。しかし一方で、隠し事をしないオープンな姿勢に大変感動もしました。『こんな環境で仕事をするのも気持いいかも』と、心は外資に大きく揺さぶられたのでした。
これは入社してから分かったのですが、面談をセッティングした人事担当の方には多くの配慮があったのでした。会社の良いところも悪いところも知った上で入社して欲しい、入社後ギャップを感じて辞めてしまうようなことがあればお互いに不幸だ、ということから、同じ視線で話しができる社員と二人きりにしてくれたのでした。
こちらも大人ですので、ひとりの口から出る言葉がその会社のすべてとは思いません。ある人にとってマイナスなことも、ある人にとってはプラスというのよくある事ですから。ただ、この面談によって、どんな仲間や先輩とどんなふうに仕事をしていくのかハッキリとイメージでき、その中に混ざって働いている自分の絵が頭に浮かび、入社を決意したのです。
前任者から職場の生情報を聞けたことは大きな刺激となりました。むろん、私以外の人がまったく同じように感じる保証はありませんが、共感し転職を決意する材料を与えてくださった人事の方に感謝したいと思います。今後何かあったとしても、自分の決意を後悔するようなことは決してないと確信しています。
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