転職とは、一度何らかの仕事を経験した人が、新天地やキャリアアップの場を求めて行うもの。学生時代の就職活動の時と違って、本当に自分がやりたいことはこれなんだ! という確かな発見を強く心に持って、企業や仕事を選択してきます。………多くの場合。
この、転職者の“やりたいこと”が転職先企業で“きちんとできる環境”があれば、人はそう簡単に新天地を辞めたりはしないはずです。環境や人間関係に慣れるのに多少時間がかかっても、仕事を通して周りと共有できるものがあれば「この会社を選んでよかった」と思うし、自己実現に向かって突っ走るはずです。
さて、困ってしまうのは、ただ漠然と転職活動をしていた人を採用してしまった場合。「とりあえず今の環境から脱出したい」だけで転職に踏み切ってしまった人は、また何か壁や不満にぶつかると、転職によって解決できるのではと錯覚し、再び新天地を求める、という場合もあるようです。
企業は、前者のやりたいことが明確な社員にはいくらでもサポートのしようがあると考えます。「こうしたいのに、こんな弊害がある」と言える社員なのだから、会社側ができる・できない事はあっても、必ず明確な答えが提示できます。そしてそのコミュニケーションが、適切なフォローへとつながっていきます。
でも「会社から何かしてもらうのをただ待っている」後者のような社員には、そもそも何をしていいのかもわからないし、折に触れて支援をしようとしても暖簾に腕押し状態。労力がかかる割には人事の仕事が報われず、結局は社員の定着率を下げる要因にもなりかねません。
社員が定着して活躍できる環境。これをよりよいものにするためは、どんな人を採用するのか、という最初の入口の段階が大切だということです。人事は、採用現場の責任者と「採用する人物像」をキッチリ握っておいて、書類選考から面接、内定まで、この軸がぶれないよう人物を見ていく必要があるのです。
とにかく人が足りないから。おっ!この学歴、いいね。人物を見ないで採用を進めてしまった経験はありませんか?人は意志によって動くもの。転職者に期待する以上の強い意志を、まず人事や採用部署の責任者に期待したいと思います。
Nさんは、大手SI会社に勤めるセールスエンジニア。会社の経営方針と意見が合わず、上司とも大喧嘩して会社を飛び出しました。応募先から引く手あまただったNさんが新天地の候補に挙げた会社は2社。外資系パッケージメーカーのA社とB社です。仕事内容や処遇に差はなかった両社でしたが、人事の対応を見て、Nさんは迷わずA社に決めました。
ある面接の際、採用背景について尋ねると、会社の戦略からセールスエンジニア増員の背景を語るA社に対して、B社人事は一言、「本国からの採用計画なんですよ」。Nさんは、採用する側の意思をB社から感じ取れなかったようです。人事と仕事をするわけではない、と言えばそうですが、採用する側のスタンスも「一事が万事」といったところでしょうか。
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