IT業界-主役のWeb系ビジネス

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その姿や、渚のシンドバッド?IT業界全体を引っ張り続け、勢いは止まりません。

去年の後半から震災に至るまでの半年以上、猛烈に求人数を伸ばしていたのが、IT業界。特に、EC系やゲーム、SNSサイトなどWebビジネスの活況ぶりはひときわ目立ってもいました。震災はその勢いに水を差したでしょうか?今回は、IT業界全般の「今」について報告いたします。レポートはHRmics編集長の海老原嗣生氏です。※2011/05/26の記事です。

インフラ投資は、西日本へ回帰か

IT業界-主役のWeb系ビジネス

ITでもハード系の産業では、東北地区の工場が直撃を受け、また、取引先の被災によりサプライチェーンに乱れが起こり、生産が思うように進まず、業績が一時的に悪化する企業が見られた。その状況は、前回レポートした電気・機械・自動車業界とほぼ同様なので、ここでは詳細を書くことはやめておきたい。

それ以外の分野でIT産業が震災の被害を受けたのはどこか?

これは、データセンターや配送センターなど、工場に準ずるような大きな設備を必要とする産業。たとえば、物販系の大手ECサイトやデータ処理、クラウドコンピューティング系のサービス事業者などがあげられるだろう。こうした「大規模インフラ」が必要となる事業は、そもそも、「地震による被災」が命取りとなるため、地震頻発地帯から離れたところに、基幹インフラを置くことにしてきた。たとえば、沖縄や九州地区などにデータセンターが多く置かれているのは、単に産業が少なく人材が余っている(=人件費が安い)というメリットだけでなく、「地震が少ない」という隠れた理由があったのだ。

ところが、このところビジネスが伸長したために、より物流効率のよい北関東や東北などの東日本でも、人件費が安い地区にインフラを移しつつあった。そうした事業所が被災の矢面に立たされることになる。ただ、それでもあくまでインフラの主軸は西日本にあったため、致命的というほどの打撃には至っていない。今回の被災を戒めとして、「地震の少ない地区への設備投資」という基本を再確認し、今後の経営の糧としている企業が多いようだ。とりわけ、いくつかの企業は、東京―大阪もしくは福岡、といった形で2本社制を敷き、インフラだけでなく、管理機構まで西日本とタンデムランにするという動きがみられる。これが将来的に、西日本地区の「本社人員」増員へと進んでいくと考えられるだろう。

回復は順調。求職者減で一時的足踏み

被災系でいうと、Webショッピングモールの大手は、東北地区の出店企業が被災を受けて販売を中止するケースが相次いだ。そこで、大手ショッピングモールの社員が、総出で被災企業を回り、復旧を支援している。工場よりも比較的復旧に手がかからない販売系の企業は、こうしたサポートにより、次々に立ち直りを見せてもいる。こうした素早い対応が奏功し、この分野の業績悪化・求人減は一時的なものにとどまるだろう。

こうした直接被害・二次被害とは違った意味で、業績に影を落としそうなのが、SIerといえそうだ。もともと、今回のIT活況は、ECやSNSを中心とした「バーチャル産業」がその原動力だった。SIerはというと、クライアントとなる一般企業の業績が回復し、システム投資を本格化させるまでに時間がかるため、今年に入ってようやく少しずつ求人が回復しだした。半年前の前回レポートで書いたとおり、3月を好決算で終え、来期見通しでも好調が織り込みだした5~6月ごろに、本格的なSIerの業績伸長が始まるという流れにあったのだ。それが、この震災の影響で、一般企業の業績が不透明となったため、システム投資が遅れ始めている。こうした「回り回った」影響で、当初の読みよりも、業績ダウン・求人伸び悩みが起きるのがSIerとなる可能性がある。

もう一つ、IT業界の採用がダッチロールする要素として、求職者となるITエンジニアが転職活動に時間を取れなくなる、ということがあげられるだろう。震災復興や今後の震災への補強対策などと、震災直後から非常に多忙を極め、転職を取りやめる求職者が続出しているのだ。

震災によるマイナスは、ざっとこんな形で現れるだろう。

意外にもプラス要因は多

では、それ以外の領域はどうか?

海外の好景気による旺盛な需要を取り込むことができない内需産業にも関わらず、総じて求人は底堅く、順調といえる分野も多い。一般的なソフトウェアハウスはまずまずのトレンド、通信系でもWiMAXやLTEなどの新技術が普及しつつあり、これからは移動体でも電話回線(3G)ではなく、無線LANによる高速・安定・安価なサービスが主体となることが予想されるため、新たな求人需要が生まれている。

また、スマートフォンの普及が進み、今年中に従来の日本型携帯(ガラパゴス携帯=ガラケー)の販売台数を抜く、と予想されるだけに、こうしたスマートフォン(以下スマホ)向けのサービス開発が進む。とりわけ、Linuxベースでオープン環境での開発が可能なAndroidOSがiOS(iPhone)の販売台数を超え、デファクトとなりつつある現在、開発の主力もAndroid向けとなり、簡便な開発で大量の販売が可能となるために、この分野でのアプリやユーティリティ等を提供する企業が続々と増えていくだろう。

Web系ビジネスはまるで波乗り

ただ、こうした動きの中で一番目立つ存在は、やはり今年もECやSNSなどのWeb系ビジネスとなっていくだろう。携帯ゲームやSNSは裾野が広がって利用者が飽和すれば、そこで売り上げは頭打ちになる。そのため、ビジネスの拡大もペースダウンし、求人も伸び悩む、と思われがちだ。ところが実際は、まだまだビジネスも求人も伸びていく。たとえば、従来、ECにおいては、カード決済が主流であったが、そのため、カード情報の流出等の不安が付きまとい、また、認証手続きに手間取る等、今一つECが伸びない理由ともなっていた。それが、電話会社(キャリア)が、電話料金とともにECでの購入代価も請求してくれる形に変わると、よりECは受け入れられやすくなる。こうしたキャリア決済の普及を進めるために必要な人材の募集なども今年中盤以降、一時的に盛り上がると想定される。

また、前述の通り、今年はゲームやSNSサービスの利用環境がスマートフォン主体となる。スマホ向け開発はガラケーのそれよりもはるかに技術力が必要なため、従来のアーケードゲーム開発企業までもがここに参入をはじめ、業界勢力図が変わりつつある。いつもこんな感じで、何かが生まれ、何かが終わり、世代交代により常にWeb系ビジネスは活性化し続ける。たとえば、5年前にはWeb2.0が騒がれ、知恵袋や質問サイトなどが次々に生まれた。10年前ならそれはECサイトであり、15年前ならBBS。今やもう常識ともなったSNSだって、一般化したのはここ3~4年。こうやって、いつも新たなエポックが生まれそれに伴い、新たな需要、新たな求人が常に生まれ出している。当分の間、まるで波が引けばまた新しい波がくるビーチサイドで、あたかもサーフィンを楽しむかの如く、次々とビジネスの世代交代が起こり、IT業界全体を引っ張り続ける。その流れは、震災にあっても止まらないと言えるだろう。

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