面接=試験。このスタンスで臨むがために、つい“形式的な受け答えで乗り切れるなら”と考えてしまうこともある応募者。「面接に勝つ…」「面接攻略…」なるノウハウ本が書店に並び、売れている現状を考えると、本当に必要な人材を採用したい企業側にこそ、面接に際しての工夫が大切な時代といえそうです。
若手層の不足を補うため、数年前から第二新卒(社会人経験3年未満)の積極採用に乗り出した食品メーカー・T社。過去の反省から面接手法を改善したことで、会社が求める人物像に近い採用が実現し、ミスマッチが激減しているといいます。
その面接手法とは“会話する”ことで入社意欲の強さと備えている能力を確認していくというもの。たとえば「当社のお菓子○○をどう思いますか?」という質問に加えて、「当社のホームページを見てどう思われましたか?」と聞いてみる。誰でも一度は食べたことがある認知度の高い食品について語れるのは当然でも、ホームページとなれば興味のある人でなければチェックしないはず。こんなちょっとしたことから“入社したい本気度”が図れるというわけです。
もちろん「当社のお菓子○○をどう思いますか?」。この投げかけからも、応募者の持つ“視点”“理解度”“ロジカルさ”といったポテンシャルが見えてくるといいます。「美味しいので大好きです!」で答えが終わるAさんがいて、「それは競合と思われる他社の商品と比べてということでしょうか?」と返してくるBさんもいる。
もちろんBさんタイプの“相手がどんな答えを求めているのか”質問の意図を把握する力がある人物は、自分なりの考え方を説明する能力も高く、T社が求める“ポテンシャルを持っている人物”であることが多いといいます。Bさんタイプとの会話は弾み、それによって会社をより深く理解してもらうこともできる。仮にBさんが会社を誤解している点が分かれば、その場で正しい情報を提供できる、という具合にです。
面接スタートから30分は行うというこの“会社についての会話”で理解度が高まり、さらに緊張感もほぐれて親近感も湧いてくる…。こうなると応募者は、本音で話しやすくなります。
さて、こうなったら、応募者個人について理解を深める第2段階。
面接後半戦に突入します。
「本当の応募理由はどんなこと?」「今の会社ではできないの?」…。警戒心を解き放した応募者は、この人事担当者の単刀直入な質問に本音で答えてきます。そこで曖昧さや矛盾がなければ、T社に心から入社したい、しかもポテンシャルも高い第二新卒者だと判断できるのです。
T社は以前、内定後に入社を辞退されるという経験もしました。入社後、配属先である営業やマーケティング、宣伝部門から「本人の適性と職種が合っていないのでは?」と人事部門に確認の連絡が入ることも時々あったといいます。それが“採用する人物に必要な能力”をきちんと設定し、会話によって能力と本音を探り出していくという手法に変えてから、こうした失敗、ミスマッチが減ったのです。
お金と時間と労力をかけて行う採用活動。どんな人物を採用するか、そのために行う面接はどんな内容がいいのか。非常に基本的なことですが、もし思ったような成果が出ていないとしたら、一度じっくりと再検討してみるのも大切なことです。
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