第4回・転職者世論調査から探る採用ノウハウ　その4

転職活動で「うれしかったひとこと」「頭にきたひとこと」

リクルートエージェントでは、転職を実現したビジネスパーソン4099人を対象に『第4回転職者世論調査』を行いました。転職活動全般にわたる、その時々の意識や行動を調査したもので、採用活動を行う企業にとっては、転職者の動向や意向を知るきっかけともなる調査です。今後4回にわたって、調査結果から見えてくる採用ノウハウをご紹介します。

※実施期間／2005年11月24日～29日。対象／リクルートエージェントの登録者で、何らかの手段で転職を実現した4099名（回答者は1765名。回答率43%）。調査方式／Webによるアンケート


採用活動を行う企業側が「立場上有利な位置にいる」と思っていたり、「採用してやる」という気持ちでいると、そうした態度を敏感に察知した応募者が、応募辞退や内定辞退を申し出てくるケースがあり、逆に好印象を受けると一段と入社意欲を強めることは、以前、このシリーズでもご紹介しました。

転職者世論調査から探る採用ノウハウの最終回は、実際に転職活動に臨んだ人々が、応募企業と接した際に感じた生の声をご紹介します。人事担当者や現場面接官のひとことで、うれしくなったり頭にきたり。その実体験が、転職先の選択には大きく関わっています。

Q13.「転職活動全般を通してうれしかったひとことは？」
【辞める会社からのひとこと】

• ・「また一緒に仕事がしたいね」と言われた。
• ・いちばんお世話になった先輩に「振り返るな」と言われた。
• ・社長から「頑張ってこい！」と言われた。

【面接場面でのひとこと】

• ・「面白い人やなぁ」
• ・「来てくれてありがとう」
• ・「ぜひ入社していただきたいので、内定が出ている他社の条件を教えてください。うちはそれよりもいい提示をします」
• ・オファーレターと一緒に「これで仲間ですね」のコメントが添えられていた。
• ・「10年後のあなたが見てみたい」と言われた。
• ・「星野監督が金本を熱望したのと同じくらい、君に入社してほしい」
• ・「非常に印象的だったので残念です」。内定辞退した会社の人事の方が言ってくれました。

Q14.「転職活動全般を通して頭にきたひとことは？」
【面接にて】

• ・IT企業の面接官がITについてまったく興味がなかった。
• ・面接官から見下されている感じだった。
• ・一人の若い女性面接官が、ノックなしで入室し面接中髪をいじるなど、とても一緒に働けないと思った。
• ・夏場に冷房のない6畳程の部屋で30分待たされた。そのあげく、何のひとこともなく面接が始まった。
• ・自分はスーツであちらはクールビズ。
• ・面接官が疲れていた。
• ・面接中に携帯電話をいじる面接官。仕事の評価方法について質問したら「要は稼ぎたいってこと？」と言われた。
• ・自分が話している時「もういい」と遮られた。
• ・前職をばかにされた。
• ・「はじめから即戦力になるとは思ってませんから」と言われた。
• ・頭の先からつま先までじっとりと見られた。

【選考において】

• ・結果の連絡に3週間以上待たされた。
• ・5回の面接に臨み、不採用通知は3行のメール。どうかと思いました。
• ・合否の連絡がこない。

【退職の際に】

• ・上司に退職の相談をしたが、次の日から口を聞いてくれず管理職からも追い詰められた。後任を用意してくれず、結果的に同僚に負担を押し付ける体制にした。
• ・一旦は退職を快諾した上司が、取締役から叱責されたことで態度が一変。ただ保身のために引き止めに走ったこと。
• ・上司・同僚の誰一人として「なぜ辞めるんだ？」という人はいず、みんな「いいなぁ」と言った。残念でした。

【自分のことで】

• ・面接で思い通りに話せなかった。
• ・前の会社を離れてみてはじめて、会社の良さにまったく気づいていなかった自分を発見。頭に来た。

以上、転職活動を行った方の生の声をご紹介しました。 今後の選考、面接過程、あるいは在籍社員とのコミュニケーションに、ぜひお役立てください。

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