人事が知っておくべき副業事情(前編)

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金融・経済危機以降、俄然注目を浴びているのが副業だ。
社員の副業を解禁する大手企業が軒並み現れたことが大きい。

三菱自動車が減産中の水島工場の技能系社員に対して、富士通マイクロエレクトロニクスが国内4工場の製造部門の社員に対して、それぞれ容認を発表した。日産自動車も臨時休業日に限定し、全社員に許可している。その他、キヤノン、ブリヂストン、デンソー、花王、日本航空、パソナグループ、日本IBMといった企業では一定の要件のもとで既に認められていた。

日本商工会議所の岡村正会頭も2009年2月、「副業は大きな意味でのワークシェアリングの一環であり、雇用を守る代わりに、減少した賃金を補う手段」と副業に前向きの見解を示している。

増え始めた副業者

実際、副業を持っている人はどのくらい日本にいるのだろうか。下図は「就業構造基本調査」(総務省)による副業者比率の推移だ。有業者(普段、収入になる仕事をしている人)全体に占める副業者の割合を見ると、直近の数字は4.0%。25人に1人が副業を持っている計算になる。

「就業構造基本調査」(総務省)による副業者比率の推移

副業者の比率は1977年を直近のピークとし、2002年まで減り続けてきたが、2007年調査で再び上向き始めた。1977年はオイルショックの真っ只中であり、副業せざるを得ない人が多かった影響だ。それ以後も日本経済はいくつもの不況を経験してきたが、副業者の比率は一貫して減り続けた。

性別で見ると、男性は02年に引き続き07年も数字を減らしているが、一方で女性の数字は増えている。女性はパートや派遣など、非正規社員として働く人の比率が男性よりも高く、仕事を掛け持ちする人がこの時期、増えたからではないだろうか。

副業者の比率が減少傾向にあるのは、農業衰退の影響が大きい。副業として選ばれる業種のうち、1979年は6割が農業だったが、2007年になるとその比率は4分の1にまで激減した。しかも、継続的に行われている副業のみが統計の対象となっているので、ネットを使ったオークションやアフィリエイトなど、趣味の延長で、副業をしている人を含めれば割合は大きく上向くだろう。

実際、転職バンクのインテリジェンスが2009年4月に発表した、会社員1086人に対する意識調査によれば、副業に従事した経験のある人が全体の30.8%、つまり3人に1人が経験済みという数字が出ている。ちなみに、07年に行われた同じ調査では、17.1%であるから、割合は倍増している。

副業する環境も整い始めた

働く側にとって、副業しやすい環境が整いつつあるのも事実だ。そのひとつは労働時間の短縮だ。総務省の労働力調査によると、2007年以来、労働時間が週35時間未満の人が、49時間以上の人を上回っている(依然として一番多いのは週35時間から48時間の人である)。

もうひとつがパソコンを活用した在宅勤務、いわゆるテレワークの普及である。2007年5月、政府のIT戦略本部が「テレワーク人口倍増アクションプラン」を策定、2010年までにテレワーカーを就労人口の20%まで増加させるという目標を立てた(2008年度で15.2%を達成)。こうしたなか、日本IBM、P&G、松下電器産業、帝人、NTTドコモといった企業が在宅勤務制度を積極的に導入している。

在宅勤務といっても仕事に従事しなければならないコアタイムが設定され、決して仕事がさぼれるわけではないが、通勤時間が不要になるのは大きい。片道1時間として、往復2時間分が別のことに使えるのだ。日本IBMが今年6月から、主任級以上の全社員を対象に、週4日以上の在宅勤務を認める新制度を導入した。出勤が月1回という、通勤地獄に苦しむ人にとってはまさに夢のような勤務形態も可能になるそうだ。ちなみに、同社では届出制で副業が認められている。

禁じる会社、認める会社

労働政策研究・研修機構が2004年に調査(従業員規模30人以上の企業5000社対象、うち有効回答数1111社)した結果によると、「副業を禁止していない」という会社が案外多くて、16.0%もある。一方で、「禁止している」は50.4%で過半数を占めている(下図)。

正社員の副業に対する取り扱い

禁止されていない場合も、「許可を必要とし、許可の基準がない」会社が26.2%となっている。「許可を必要とし、許可の基準がない」とは上司の判断でどうにでもなる、ということであり、事実上の禁止に等しい。そう考えると、全体の4分の3の企業で副業は事実上禁止されていると考えてよさそうだ。

ところで、そもそも社員の副業を会社は禁じることは出来るのか。こちらで、それについて見ていこう。

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