建設・不動産業界-「上がり」で動くビジネス、「下がり」で動くビジネス

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日米ともに地価の反転が叫ばれ始めています。

08年9月のリーマンショック後、資金繰りの悪化と、土地の値下がりという2つの問題により、沈んでいた建設・不動産業界にも、ようやく春が訪れ始めているようです。キーワードは、「上がり」と「下がり」の2つの流れ。レポートはおなじみHRmics編集長の海老原です。※2010/05/13の記事です。

景気回復で動く「上がり」ビジネス

建設・不動産業界-「上がり」で動くビジネス、「下がり」で動くビジネス

景気が上がろうが下がろうが、動きがあるときには、ビジネスが生まれるというのが、不動産業界でいわれる話。活況で土地が高騰すれば、たくさんの引合いが生まれ、不況で値ごなれすれば、大底を過ぎたころに、上げをもくろみ、買い手が生まれる。

そんな業界だけに、直近の景気回復の兆しをうけて、3つの人材需要がすでに生まれているという。

まず1つ目。これは順当な景気回復需要。マンション開発、戸建て住宅販売、不動産投資顧問などでこうした求人が動きだしているが、業界ごとにその詳細は異なる。

マンション開発で「いち早く立ち直りを見せている企業」には共通性がある。それは、07年までの好況期に「手堅い経営」を続けていた、ということ。自己資金により開発を行っていた企業は、自分の体力に合わせて無理な戦線拡大を行っていなかったために、リーマンショック後のバブル崩壊でもそれほどダメージを受けなかった。そのために、景気回復とともに、早速立ち直りを見せ、土地相場が底値圏にあるうちに仕込みができる、という好循環に入っている。中でも、旧財閥系の大手で堅実経営をしていたところの立ち直りが早い。一方、ファンドなどを組成して大規模な借り入れを行い、戦線を伸ばしてきた企業は、バブルの傷冷めやらず、といったところ。

戸建て住宅販売の方は、投下資金自体がマンションよりも二桁ほど小さく、その上、回収も早いために、不況期にもそれほど資金繰り悪化が起こらなかった。ただ、買い手が減るために、北関東などの廉価・小規模物件に注力していたのが不況のどん底だった昨年。今年に入って、値ごなれした都心でも受注が増え始め、散発的に都心回帰が起こり始めているという。

不動産投資顧問では、私募ファンドの組成が増加基調にある。不動産開発資金を集めるためのファンドには、REIT(リート)などの上場投信型公募ファンド(証券化されて、一般顧客に広く売られる)ものと、生保や信託銀行などの機関投資家が資金運用に投資する私募ファンドの2つがあるが、このうちの私募の方が熱気を帯びているのだ。土地が底値で回復しつつある、という情報をいち早くつかみ、積極投資をするのはやはりプロである機関投資家。彼らのすばやい行動により、早速、私募ファンドが動いているのだ。一方、REITの方は、貯蓄に余裕がある一般消費者が購入するために、まだまだ出足が悪い。景気回復が勢いを増したころに、こちらが二番バッターとしてまた熱気を帯びて、業界全体が夏になると思われる。

遅れてやってきた不況で動く「下がり」ビジネス

こうした「景気回復需要」と正反対に、「不況がビジネスを作る」分野でも、けっこうな求人が動いている。なぜか?

不動産業界は、「守り」の分野では景気よりも相当遅れて動きが現れるからだ。

たとえば、景気が悪くなった場合、企業はすぐに事務所を閉鎖したり、移転したりするか?それは否。賃貸契約自体が長期であり、また、当初のうちは「業績回復するかもしれない」と様子見をする企業が多いからだ。そこで、景気悪化が本格化したころ移転・縮小などの決断を出し、それから契約期限切れを待って、事務所を閉鎖する。景気よりも相当遅れる理由はこのあたりにある。

さて、ではこうした「景気に遅れて動き始める」分野にはどのようなビジネスが挙げられるか。まず、オフィスレンタルや不動産管理(PM)がその最たるものといえるだろう。オフィス縮小・移転で大家となる貸しビル業は、売上げ減退となるが、仲介ビジネスではこの移動にともない礼金収入が上がる。同様に、転居前の原状回復や、転居後のリフォームなどで、メンテナンス業界にもお金が流れる。さらに、値ごなれした不動産ファンドの売買も起こり、新たなファンド元となった企業が、不動産管理分野を強化する、などの動きも起きる。そう、景気が底打ちしてから半年程度たった今が、こうした「移転に伴うビジネス」の盛りにもなっているのだ。

似た動きとして、景気悪化に伴い負け組企業から離職したエンジニア層が、勝ち組企業へ転職する、という動きも今が盛りとなっている。不況による業績悪化の直後だけに、思ってもいなかったエンジニア・経験者が採用できるチャンスであり、勝ち組にすれば、千載一遇の人材獲得期にも他ならない。大手ゼネコンや電気・設備系サブコンなどがこの動きをしている。

蚊帳の外の土木業界

さて、こうした景気の端境期の動きを見せる建設・不動産業界だが、全く蚊帳の外にあるのが、土木業界といえる。公共事業の削減のあおりを受け、国や自治体の発注が減り、業界全体は景気に関わらずマイナス成長の憂き目にあっている。エコや原子力などのプラントに参加できるような技術力の高い企業以外は、総じて衰退というこの業界全体のトレンドは、この先も当分続くと思われる。人口減で内需が細くなり、そのうえ「コンクリートから人へ」という政策転換の中で、あとは外需に望みをつなぐことが、成長への残された道。景気が良くなろうが悪くなろうが、変動期には何かしらのビジネスが生まれる建設・不動産業界にあって、土木業界には、技術力とグローバル化、という厳しい条件が課せられている。

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