ワーキングマザーに聞く! -働きやすさ支援-

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産休・育休から職場復帰後までや、“働きやすさを支援する”プロジェクトについてご紹介します。

「社員の本当の働きやすさ」を追求しながら、制度導入等を進める企業の最新の動きについて探っていきます。今回は、リクルートエージェントで働き、実際に仕事と家事・育児を両立していたワーキングマザーに、ズバリ生活の実情を聞くと共に、職場復帰後の日々の生活の工夫や、あったら嬉しい制度等について聞いてみたいと思います。また、子育てに関わらず様々な側面から実施されている企業の最新の対策についても聞いていきます。

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森本千賀子
株式会社リクルートエージェント(現:株式会社リクルート)
第一ビジネスユニット ビジネスプロデューサー
経歴:大学卒業後、リクルートエージェントに入社。新人時代からトップセールスとして活躍。産休・育休を07年に経験し、現在も子育てをしながら仕事を続けている。
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周囲の理解を得られるという環境が何より大切

ワーキングマザーに聞く! -働きやすさ支援-

編集 森本さんは06年から07年にかけて、産休・育休を取得したんですよね。その間、どんな事を思い、どんな事を考えましたか?

森本 とにかく俗世界から離れるという、これまでと180度違った環境で生活するようになり「隔離されている怖さ」を感じました(笑)。でもこれは冗談ではなく、会社や社会で何が行われているのか全く情報が入ってこなくなる為、本当に不安なんですよ。結局、早めに休暇を切り上げ、職場復帰してしまった程です。

編集 早く職場復帰したいけれど環境上そうはいかない女性も多いと思います。休暇中にこんな事があればいいな、と感じた事はありますか?

森本 とにかく会社と繋がっている事が大切だと思うんです。当社の場合は定期的に社内報が送られてくるのですが、それ以外にも頻繁にメール等でコミュニケーションを取るなど、せめて人事部門との情報交換があるだけでも安心出来ると思います。また、同じ休暇中の社員とコミュニティを作っておくのも良い方法かもしれませんね。

編集 職場復帰してからはいかがでしょう。育児と仕事の両立で、上位にランキングされる苦労とはどんな事ですか?

森本 やはり計画通りにはいかない、突発的なハプニングに対する対処だと思います。子供は急に熱を出したりしますし、私も息子を保育園に預けた当初は週に1回は保育園から「発熱したので迎えに来て欲しい」と連絡がありました。夫と連絡を取って、どちらが迎えにいくのか決めるのですが(笑)、周りに申し訳無いという気持ちで肩身が狭い。そんな時頼りになるのが直属の上司です。上司が理解し上手く立ち振るまいをしてくれると、周りのメンバーも協力してくれる。制度などのインフラの整備ももちろん大切なのですが、周囲の理解を得られるという環境が何より大切だという事を実感しました。

「お先に失礼します」と言える環境がとてもありがたい

編集 お客様との関係はどうですか?アポイントが入っている時も多いのではないですか?

森本 お客様にも正直に伝えます。それで怒るお客様はいませんし、逆にいたわって気遣っていただくくらいなのです。私の場合は、お客様ともある程度プライベートの話題も含めてコミュニケーションを取っているので、それが良いのかもしれませんね。アポイントを再調整していただいたり、代わりの社員の対応でも大丈夫な時はサポートを頼んだりします。「こうあるべき」という思いが強い真面目な人ほど、しんどい思いをしてしまうのですよね。

編集 というと?

森本 「母はこうあるべき」「会社にも迷惑はかけられない」。これだと結局は自分を追い詰めてしまいます。私は週のうち3日は19:00に会社を出て子供を迎えに行きます。「お先に失礼します」と言えるマネジメントが、働く環境としてとてもありがたく思っています。今では周りの仲間が「そろそろ帰らなくていいんですか?」と声をかけてくれますし、子供を預けている保育園からの電話も「ほら来た!」という感じで受けてくれるんですよ。

女性の活躍支援のためのプロジェクト

編集 今、こんな制度があったらいいな、こんな働き方が出来るといいな、と感じる事はありますか?

森本 以前リクルート(現リクルートホールディングス)が、女性の活躍支援のための『ダイバーシティプロジェクト』に取り組んでいおり、話を聞きに行った事があります。「週休3日制の導入」「託児所の設置」「ワーキングマザーでチームを構成し大手企業専門にアプローチする」など、カンパニーごとに様々な取り組みを行っているんですね。これらは、働くお母さんでありながらキャリア構築も大切にしたいという女性社員にとって、とても良い制度だと思いました。
そして私が個人的に一番実現させたいのはSOHO(在宅勤務)です。例えば、子供がインフルエンザ等で物理的に1週間保育園に預けられない場合等があります。でも、1日中つきっきりでいるわけでもない。そんな時、家で仕事が出来たらいいのにと思います。子供が寝た後の2時間だけ仕事をする事だって出来ます。情報セキュリティの問題があるので実現には様々な配慮が必要になってきますが、SOHOが可能になれば、介護などの悩みを抱える社員なども非常に効率的に仕事が出来るのではないでしょうか。

編集 リクルートエージェントは従業員の男女比が半々。お母さんも沢山いるし、様々な取り組みが行われているのでは?

森本 『働き方検討プロジェクト』という本格的に、全社的な活動がスタートしていますが、クラブ活動の一つにも『ワーキングペアレンツの会』を発足し、現在約20名の男女社員が参加しています。月1回程度でミーティング(会合)を行い、現状を共有して課題を出し、より良い制度の実現に向けて施策を練っています。私もこのクラブの責任者として参加していますので、SOHOなども課題に取り上げて話し合いを行っています。

子供の『会社参観日』制度でマネジメントが変わる

編集 上司の理解が大事というお話がありましたが、上司の考え方、人柄でマネジメントに差が出ると部下は不幸ですよね。何か効果的な策というのはあるんでしょうか?

森本 弊社でも実施していますが、子供の『会社参観日』は良い制度だと思います。上司と子供が名刺交換したり、一緒に社内を見学したりするんです。すると「この社員はこんな小さな子供や家族に囲まれて仕事をしているんだな」と実感して、上司の社員への接し方が変わるというんですね。子供が親の仕事を理解する一歩にもなりますし、今後、普及していくといいなぁと思います。

編集 近年、福利厚生充実の復活もそうですが、個を重視する米国的なやり方から、会社を家族的に考える日本的なやり方へと、企業の組織作りの方向性が変わってきているように感じます。『会社参観日』等もその現れですよね。次回は、森本さんが企業とのおつき合いの中で発見したユニークな働き方支援制度など、最新の取り組みについてお話を聞かせて下さい。

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