人の出入りが激しい会社は仕事がキツイ?あるいはノウハウの蓄積がうまくできないから業務の進め方などの進歩も遅い?こんなイメージを持つ人は少なくないかもしれません。
しかしこんなこともあります。独立・起業する人を世の中にたくさん輩出しているAという会社は、新卒にもキャリア組にも“入りたい上位企業”になっている。離職率を考えた時、大切なのは数字ではなく理由だということがわかります。魅力的な会社は、一生いられる会社というより自分のために何かを吸収できる会社だと。Sさんは「自分のために働いてください。それが我が社のためにもなりますから」というスタンスの企業に出会い転職を決めた人物。こんな転職ストーリーがありました。
SEとしてもっと能力の高い人になりたいと転職活動をはじめて気付いたことがあります。それは、企業の離職率に対する考え方の違いです。
Tという会社に面接に行った時、話の流れでこんな質問をする機会に恵まれました。「御社は1年間に何人採用し、何人退職していきますか?」人事担当の方は、すぐに目安となる具体的な数字で答えてくれ、加えて隣にいた開発グループの部長さんが「ウチは仕事が厳しいからね!」とおっしゃいました。その言葉で場が和み、私たち3人は一緒に笑いました。
そんなことがあったため、その質問は、面接に行くすべての会社にぶつけてみることにしました。そして各社からバラバラの反応を得ることになります。
「大体○○名くらいですね」でおしまいになる会社もあれば「○○名です。かなり離職率は低いと思いますよ」とフォローする会社もある。正確な数字を出そうと、会議室を出て自分の席に戻ろうとした人事の方もいらっしゃいました。
多くの人が円満に退職しているという会社は、「離職率が高くてもそれはそれでウチとしては構わないんですよ」というやんわりとした感じがみてとれました。逆に、離職率を数字だけで気にしている企業は、ちょっとシビアな表情になったり、フォローの言葉を添えたりするように感じました。
結局私は、3人で笑うことができたT社に入社を決めました。その会社は離職率でいったらそんなに低い会社とは言えません。3~4年働いて円満退社していくエンジニアが多く、みんな高いスキルをつけて転職していくといいます。でもそのためか転職後もリレーションは途切れることがなく、一緒にビジネスを展開したり市場に関する情報交換をしたりして、お互いにとって良い関係を維持しながら成長していくのだといいます。自分もそんなエンジニアになりたい。T社に決めた理由は簡単でした。
終身雇用の崩壊などと世間では言われていても、まだまだ個々にはT社のようには浸透していないというのが現実です。私としては「ここに骨を埋めてくれ」「一生一緒に働いてくれ」と言われるほうが不自然に思え、心が引けてしまいます。転職者を求めているのに、ウチに転職したからには辞めないでねという考え方は、頭ではわかっていても気持ちがついていかない…。
どれくらい辞めるかではなく、どんな理由でその会社を旅立っていくのかが大切だと思うのです。特にエンジニアの私は技術の追求という果てしのないテーマがある。「今を精一杯頑張ろう」と言っていただけるとやる気も倍増します。その会社から多くの人が卒業し、たとえば独立などを実現しているとしたら、その離職率は逆に魅力的に見えてくるから不思議です。退職のポジティブな理由なら、応募者にもきちんと伝えることがかえって安心感につながるし、入社動機にもつながると思うのですよ。
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