転職の際の年収へのこだわり
転職した会社の内定時に提示された年収額は?
新天地に移った転職経験者のアンケートを元に、企業の人材採用について考えます。最終回は「応募者への年収提示」を取り上げたいと思います。今回のアンケートでは現状維持が17.9%、年収アップ実現派が52.4%という結果になりました。しかし、年収ダウン覚悟で転職した人も28.6%いました。企業は採用成功に導くために、どのタイミングでどのような条件交渉をすべきなのでしょうか。
※「第八回転職世論調査」
リクルートエージェントでは、転職を実現したビジネスパーソンに、転職活動全般にわたるその時々の意識や行動の決め手となった事項を調査する「転職世論調査」を定期的に行っています。
実施期間:11/29(木)~12/3(日)まで
対 象:リクルートエージェントの登録者で、何らかの手段で転職を実現した方3591名(うち回答者1506名*回答率41.9%)
調査方式:Webを使ったアンケート
編集 このアンケート結果を見ると、転職者の年収に対する拘りはかなり控えめな感じがします。現状維持でOKが1/3で、特に拘らないという方が4人に1人もいるんですね?
キャリアアドバイザー/以下CA 現状維持でOKという回答は殆ど全ての年齢層で30%を越えています。やりたい仕事にチャレンジ出来るようになるのなら年収アップまでは望まない、ということなんですね。年収に特に拘らないという「%」を上げているのは「25歳まで」の方と「41歳以上」の方。いわゆる第二新卒層は、キャリアがないという謙虚さがありますし、41歳を越えると求人数が減るため贅沢は言えないということなのでしょう。またこの年齢層は、現在の年収が高いため、今以上の年収アップを望むことに無理があるということを理解されているのです。
編集 しかし実際の転職においては70.3%の方が現状維持、または年収アップを実現されていますね?
CA 複数企業への応募、複数企業からの内定を通して転職先を決めるケースが増えていますから、やはり現実的に年収ダウンする転職先企業は選びにくいですよね。私たちが企業と転職者の間に入って条件交渉をするのですが、やはり年収ダウンは企業の採用力がどうしても弱くなってしまうため、年収額を再度ご検討頂くこともあります。
編集 企業の人事制度の問題でどうにもならないと言う事も多いのでは?
CA そうですね。その場合は、応募者に正直にお話してご納得頂くしかありません。「年収は下がるけれどこの会社にはこんな良さがある」と、他の面で挽回していく方法もありますしね。ただし会社の給与規定のため入社1年目にはダウンしても、2年目には現状維持、あるいはそれ以上の年収になるという場合もあるんです。そういう場合はプラス情報ですので私達からお話する他、面接場面でも人事の方などから直接お話頂く様にしています。
編集 それは大事ですね。その説明があるのとないのでは大違いですよね?
CA お金のことって、応募者からは言い出しにくいんですよね。ですから「条件面なのですが」と企業側から切り出すことが大事。それだけでまずは好印象を与えることができますし、信頼を得ることができます。逆に最も避けたいケースが、内定後に年収額でもめること。例えば求人票と提示額が違ったとなると応募者としては全てが不安になってくるんですよね。
編集 採用プロセスの一つとして上手な年収の提示法とは?
CA 一次(二次)面接の後や、それが無理なら最終面接の後に「条件交渉の時間」を設けることです。その際は落ち着いて話せて、外に声が漏れないように会議室で行うことが大切でしょう。非常に個人的な情報なので・・。そして年収額は、内定通知書に入社日などと同様に明記し、契約として確かに了承していることを示し内定者に渡すとよいでしょう。
●採用成功ナビの2つの特長
最適な採用手法をご提案!
様々な企業が自社に合う
人材の採用に成功している
豊富な採用実績!
多岐にわたる採用事例から
自社に似たケースが探せる
すぐに採用を始めたい方も。まずは相談してみたい方も。
ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
中途採用情報メルマガ(無料)を定期的にお届けします。
貴社の事業成長に少しでもお役に立てられれば幸いです。