「募集条件に合う人材がいれば、性別に関係なく採用する」。
リクルートエージェントが行った女性管理職採用に関するアンケートでは、90%以上の企業からこのようなご回答を頂きました。と同時に、採用積極派企業からは「結果的に女性管理職採用の数が少ないのは、応募人数も少ないからと考えられる」「なかなか条件に合う方がいない」といった、採用意欲と採用環境は別というご意見も寄せられています。
多くの企業が能力と性別に相関関係はないと考えているにも関わらず、女性管理職人材と出会うチャンスは少ない…。社内外でまだまだ女性リーダーの活躍が増えていない実態を探るのが、今回のテーマです。
女性の採用について研究を続けるリクルートワークス研究所の石原直子氏は、女性管理職が増えない理由に、まず企業側の意識が影響していると指摘します。
「企業は、『女性は管理職登用時期より前に辞めてしまう』、『判断力や統率力といった管理職に必要な能力や経験が足りない』などの理由から、女性の管理職登用を躊躇しているようです。しかし、チャレンジする機会を与えられ、仕事の面白さに目覚めたり、成功体験を獲得したりする時にこそ、人の能力は飛躍的に成長するものです」。
「そのサイクルを何度も体験することで、初めて管理職としての能力やスキルが磨かれるのであり、そこには男女差はありません。女性管理職が少ないのは、女性にチャレンジする機会を充分に与えていないからではないかと考えてみてはいかがでしょうか」。
一方で、女性側の意識改革も重要です。「女性たち自身も、敢えてチャレンジする姿勢をもっと身につける事が求められています。女性たちは、企業にその気がないからと言って管理職になる意欲を失くし、一方で企業は、女性が希望しないからといって女性の管理職登用に消極的になっている。この不毛なマイナススパイラルを、双方の意識改革で終わりにしなければなりません(石原氏)」。
事実、アンケートに寄せられた企業の声にも「まだまだ労働インフラは十分でないと考えています(流通外食)」「管理職登用や産後の復職などの各論で課題も多いです(コンサルティング)」「制度問題や本人のやる気など色々な課題もあり、正直悩みが多い状態です(エンターテインメント)」などがあり、両者の意識改革の必要性を実感します。そこで石原氏が最初に指摘したように、まず企業側が女性にチャンスを与えるなど主体的になって、この現状打破に取り組んでみてはいかがでしょうか。
特にこれからリーダーになっていく20代・30代は、職業観において男女性差なく育ってきた人達。『与えられた仕事に真摯に取り組み、求められる成果に120%を出そうとする誠実な姿勢と目標達成への熱意がある人材は、飛躍的に成長するパワーを秘めている(石原氏)』と言うように、頑張れるチャンスを与えられれば、男性と同じように優秀な管理職として職務を全うする女性が増えていく筈なのではないでしょうか。
新聞や求人誌などでは「女性管理職の採用ができない(企業の声)」「女性管理職の求人が少ない(求職者の声)」ためか、リクルートエージェントには両者からの登録が増え、数々の採用成功事例が生まれています。次回は、その事例をご紹介させて頂きます。転職活動を行っている女性リーダーの仕事に対する考え方、取組み姿勢などを皆様と共有させて頂くことにより、それが今後の採用促進の一つのきっかけとなれば幸いです。
●採用成功ナビの2つの特長
最適な採用手法をご提案!
様々な企業が自社に合う
人材の採用に成功している
豊富な採用実績!
多岐にわたる採用事例から
自社に似たケースが探せる
すぐに採用を始めたい方も。まずは相談してみたい方も。
ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
中途採用情報メルマガ(無料)を定期的にお届けします。
貴社の事業成長に少しでもお役に立てられれば幸いです。