転職してきたばかりの社員が、そう時間が経たないうちに会社を辞めてしまうのは、意外とシンプルな理由によるものではないでしょうか?たとえば受け入れ体制、教育体制、風土や文化…。しかも、こうしたことそのものが問題というより、聞いていた受け入れ体制と違った、イメージしていた社風と違っていたと“ギャップ”を感じた時に、転職者は「失敗した」と後悔するのではないでしょうか?それが転職者の勝手な思い込みから発生していることであっても。
中堅ソフトハウスのK社は、エンジニアの採用プロセスに“1日職場体験”を組み込み、入社後の定着率アップに成功した企業。実は以前は、「若いうちからプロジェクトマネージャーを任せる」、「そのための教育にパワーをかけている」ということを売り文句に採用活動を行い、応募者数、入社者数には満足していたといいます。しかし、戦力化する前に辞表を出してくるエンジニアも多く、採用活動を続けても一向に人材不足状態から抜け出せない悩みも続いていたのでした。
そこで人事担当者は、社員(辞めたいと申し出ていた社員も含め)にヒアリングを開始。会社の好きなところ、直して欲しいところ、辞めたいと感じる事柄・瞬間などのアンケートを続けていったのでした。
その結果、最も定着率の問題に関わっていると思われたのが「仕事を任されるのは嬉しいが、思っていたより教育期間が短いので不安」という研修・教育環境に対する意見。「最初から知っていれば覚悟して入社するのに」と、本音を話してくれるエンジニアもいて、人事担当者は会社の売り文句の一つが、逆に離職率を高めていたことに気付き愕然としました。
「なんとか早いうちに解消しなければ…」。しかし、人手不足の状態でいきなり研修・教育を手厚くはできないK社。そこで人事担当者が思いついたのが“1日職場体験”の実施だったのです。
「入社前に現実を見てもらって、納得してくれた人にだけ入社してもらおう…」と。
行動力のあるK社の人事担当者は、配属先となる職場にさっそく働きかけ、協力を仰いだのでした。もちろん、エンジニアが増えることを願っている社員たちはこの申し出に快く同意。応募してきたエンジニアには一次面接で事情を説明し、最終面接の前までに必ず1日職場体験に参加してもらうことにしたのです。
エンジニアもいろいろ。最初から職場体験への不参加を申し出る人も、参加後に最終面接を辞退する人も出てきて、正確な応募者数はそれまでよりも当然減りました。しかし、大切な離職率といえばこれは見事に減少!目に見える効果を出したのです。
「本当に早い時期からプロマネを経験できるんですね」「若手エンジニアが協力し合って開発に取り組んでいいる環境がいいですね」…。職場体験後も応募の意志が変わらないエンジニアは、自分の体験で得た事実を気に入って入社を決めた人たち。入社後の仕事への取り組みも前向きで、職場に馴染むのも早いのでした。
今ではすっかり1日職場体験が定着したK社。人事担当者の実績が認められたのはもちろんのこと、実際に職場で応募者を迎える社員たちとの関係も深まったといいます。会社全体が一つになってよい採用を目指す。この環境が、応募者の心を揺さぶらないわけがありません。
他にも、動物による手術練習の現場を見せる医療機器メーカー、営業のプレゼン現場に立ち会わせる建設関連会社など、仕事現場を見てもらうための工夫を取り入れている会社がたくさんあります。前者は血を見ることに耐えられない人は100%応募を辞退するそうですが、それでいいのです。転職後に辞める方が、会社にとっても本人にとっても負担が大きくなるのですから。
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