人事のヒントになるTOPICS -各社の取り組み vol.10-

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プレゼン力の強化、多か国語対応の店舗、女性のための職場改善など、特徴立った各社の動きをご紹介します。

「感動」発表会でプレゼンを強化(大林組)

「感動」発表会。大林組設計本部で名物になっている研修だ。内容は、自分が感動したことを5分でプレゼンテーションするというもの。2007年からスタートした。発表会の目的のひとつは、「感動を共感できるスキルを磨くこと」。設計本部長の小林照雄常務執行役員は「共感が設計のいいエネルギーになる」という。他のゼネコンだけでなく、大手設計会社とも競うゼネコンの設計部門。競争力を高めるためにも、同研修を通して、説得力あるプレゼンのできる設計者が育つことを期待している。

小手先の知識や技術を披露するのではなく、心の内をさらけ出す自己開示のトレーニング。仲間の「本音」を耳にする場は、クライアントの要望を汲み取る能力を育む機会にもなると思われる。
(日経産業新聞 2012.1.20)

留学経験者は給与2倍に(ユーシン)

自動車部品メーカーのユーシンが、2013年4月入社の学生を対象に、留学経験者は給与を1.5~2倍に増やす制度の導入を予定している。条件は、日本語と日本語以外の言語がビジネスレベルで使えること。言語の種類は問わない。日本国内で学ぶ留学生も対象となる。国内自動車市場の縮小に伴い、経営資源の海外集中を目指す同社。メキシコやロシア、ブラジルへの進出を計画している。

新制度の導入で、海外で手腕を発揮する優秀な人材の確保を狙う。

ただ一方で、こうした「手形付入社」を忌避する声も聞く。その理由は、「海外駐在や海外事業を担当する人は、“仕事のできる人”」であるべきだから。留学経験者全員が仕事ができるかどうかはわからない。入社時点で手形を渡すことは功罪両面ありそうだ。
(日本経済新聞 2012.2.8)

銀座店は6カ国語対応(ユニクロ)

ファーストリテイリング傘下のユニクロは、2012年3月に現在の銀座店を移転・増床して新店舗をオープン。国内では心斎橋店に続く「グローバル旗艦店」第2号となる。銀座店では、日本語の他、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語の6カ国語で対応する。言語に堪能な日本人や日本在住の外国人を、アルバイト、準社員として雇い、外国語で接客できる従業員を100人規模で配属する予定。海外からの観光客も多い銀座店で、さらなるイメージ上昇を狙う。

ヒートテックは海をこえて冬のファッションの代名詞となった。様々な言語で対応できるスタッフの育成は、さらなる世界進出への足がかりとなるのだろう。
(日本経済新聞 2012.1.17)

海外から未来のリーダーを(東レ)

ここ十数年、東レは世界中のグループ会社間での人材異動を積極的に行ってきた。海外現地法人から、将来の東レグループの経営を担う人材を見つけ出そうという狙いだ。2011年12月時点で74人が国際間の異動をしており、グローバルな人材管理のためのインフラ整備をすすめてきた。全世界の人材を横断的に評価する仕組み、基準を設定し、海外現地法人の経営層を「コアスタッフ」として登録し(2010年度で371人)、5年間のキャリアプランを用意。日本での研修や現地での母国語研修を実施してきた。現在、同社では既存の海外現地法人への日本人の出向が減っているという。現地で経営にあたることのできるリーダーが育ってきている証拠だ。

いたずらに、外国人を採用するよりも、海外現地法人で現地採用者を育て、彼らを抜擢する方が確かに合理的ともいえるだろう。
(日経産業新聞 2012.2.9)

女性がやりがいを持てる職場環境(三井物産)

三井物産では、女性社員がやりがいを持って働くための環境づくりに力がいれられている。2008年に、一般職の女性社員を1年間海外に派遣する制度を9年ぶりに復活させたのもその一環。毎年4~6人の一般職女性社員がロンドンやシンガポールに駐在し、現地の業務にあたる。帰国後は、海外での経験を生かし、現地の新業務システム構築のために働くケースもあるという。

この他、一般職から総合職への移行を選抜で認める制度や、配偶者の転勤に伴い退職した社員の再雇用を可能とする制度なども実施。女性の活躍を積極的に支援している。

部課長クラスではなく一般職の社員に経験を積ませる同制度は、必ずや企業レベルの底上げにつながるだろう。
(日経産業新聞 2012.1.17)

幹部候補生を別枠採用(西武ホールディングス)

西武ホールディングスは、2013年4月入社の社員から、幹部候補生の別枠採用を開始する。2013年3月の大学・大学院卒業者、および2009年4月から12年3月に4年制大学を卒業もしくは大学院を修了して正社員として働いたことのない人が対象となる。毎年5~10枠。早いサイクルでグループ会社を異動して経験を積み、グループ経営を担う人材に育て上げる。

本来、総合職というのは「幹部候補」だったはずだ。ジェネラリスト教育もそれが前提だからだろう。そこに少し皮肉なものを感じてしまう。
(労政時報 第3812号)

アルバイトの就職活動を支援(きちり)

きちりは、同社が展開する居酒屋チェーン店「KICHIRI」など全61店で、2013年卒業予定の学生アルバイトの就職活動支援を開始した。独自のセミナーを開催し、志望業界の絞り方などを教える。また、専門の講師による個別相談も実施。学生アルバイトの定着率向上を狙いとしている。

大学だけでなく、居酒屋チェーンまで就職活動を支援する時代がやってきた。学生たちがいかに就職に危機感を抱いているかがよくわかる。ただ、バイト先にまで就活をサポートしてもらっているようでは、学生の主体性が育たないのではないかと一抹の不安もよぎる。
(賃金事情 No.2623)

3年間で女性1万人を採用(SGホールディングス)


佐川急便を傘下にもつSGホールディングスは、2012年度から3年間で、女性1万人を新たに採用する。少子化などによって人員確保が困難になっている昨今、女性の雇用増によって策を講じる。「地元の地理に詳しい人も多い」といった理由から、女性配達員を要望する顧客の声も上がっている。都市部では、台車で集配を行う小型店舗に配属する計画だ。

長く男性の職場とされてきた宅配業界。子どもを送り出したお母さんたちが、スーパーのレジ打ちではなく、宅配便のパートをするようになる日も近いのかも。
(賃金事情 No.2622)

50歳の社員全員に人間ドック(神戸製鋼所)

神戸製鋼所は、50歳の正社員全員が1日人間ドックで健康診断を受ける制度を取り入れた。費用は会社が全額負担。10月1日時点で50歳の社員が対象で、病気の早期発見、健康意識の向上につなげる狙いだ。今後、51歳以上の社員も、数年かけて順次受診していく予定。

社員の体は、本人にとっても会社にとっても大事な資本。節目の年に自らの体を思いやるのは大切なことだろう。定年はどんどん延長され、じきに65歳に達する。少子高齢化時代を支えるには、ベテラン世代に体を大事にしてもらい、まだまだ元気に働いていただかなくては。
(賃金事情 No.2622)

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