レポートは、学歴と就職問題を追究し続ける、HRmics編集長/海老原嗣生氏がお送りします。※2011/10/13の記事です。
人気上位企業への、就職数では早稲田、就職率では慶應と、就職力2指標で1勝1敗だった私学の両雄だが、次に、業界別詳細に分けて、どちらがどの業界で強いのかを調べてみることにしよう。
表1は、人気上位100社の業種を見られるようにして、しかも、就職者を男女別に分け、早稲田と慶應のどちらから多く採用されているかが分かるようにしたものだ。一番右側の欄に名前のある大学の方が、「勝ち」ということになる。
これを集計すると、表2の通りとなる。
就職総数では僅差(早1463-慶1370)だったものが、企業別の星採り表では意外な結果となった。まず、男性は早稲田が多く就職した企業が49、慶應は35、引き分けが8(早稲田の勝率5割8分3厘)。女性は引き分けが17と多いが、勝ちは早稲田43:慶應32(早稲田の勝率5割7分3厘)。合計だと早稲田53勝35敗(早稲田の勝率6割2厘)。かなり早稲田有利の結果となっているのだ。
つまり、人気企業でOB数を早慶別に比較した場合、早稲田が多い企業が目立つ!ということになる。
次に、業界によって早稲田・慶應どちらと相性が良いのかを見てみたい。表2では企業別の勝敗状況を業界別にも集計してみた。
男子では、8つの業界のうち、早稲田が6勝、慶應が1勝(1分け)、女子では4勝4敗で同率、合計では、早稲田の6勝、慶應の2勝という結果。業界別で見ても、早稲田の優位は動かないように見える。
なぜ、就職数では僅差なのに、こんなことになるのか?
ここに早稲田と慶應の就職スタイルに違いが見られるのだ。早稲田が勝った企業は、慶應との差が2以内の「辛勝」が多く、慶應が勝った企業は3以上の「大勝」が多い。つまり、慶應は就職先が一つの企業に固まる傾向が強く、早稲田は広く薄く多くの企業に採用されているのだ。
このため、早稲田優位の企業でも、僅差で慶應が迫るため、(新聞社・出版社を除くと)あまり早稲田イメージがないのに、慶應が勝った企業は、強く慶應カラーが残る。
東京海上日動火災(慶應が22多い)、三菱東京UFJ銀行(同11)、みずほフィナンシャルグループ(同21)、三菱UFJ信託銀行(同12)、三井物産(同7)、住友商事(同7)、丸紅(同7)、三菱商事(同13)、伊藤忠商事(同5)などの顔ぶれを並べれば、さもありなん、という気がするだろう。そう、世間のイメージそのもの、金融と商社に強い慶應の面目躍如といったところか。
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